昨今、よく耳にするようになったのが“クラウド”という言葉。「どういう意味なのかわからない」という方も少なくないと思います。しかし、中小企業にとって、クラウド技術の活用は待ったなしです。今後、上手な使い方をする企業とそうでない企業では大きな差が生じてきます。今月号から複数回に分けて「クラウドによる経営効率化」の考え方や方法についてご紹介します。
Q1 “クラウド”という言葉の意味は?
“クラウド”とは「クラウドコンピューティング」の略で、パソコンやスマートフォンなどの個々の機器にあるデータやソフトウェアを使うのではなくインターネット上のサーバーから提供されるサービスを利用して行うコンピューティングのことです。
スマートフォンやタブレット(iPadなど)のインターネット接続可能なモバイル機器の普及とネット接続の手段と帯域の拡大により、いつでも、どこでもインターネットが利用できるようになったため、“クラウド”の利用が拡大しました。
従来、コンピュータネットワークのイメージ図を描く際に、雲の図で表すことが多かったため、上記のようなサービスを“クラウド”と呼ぶようになったという説が有力です。
Q2 “クラウド”にはどのようなサービスがありますか?
理論的にはコンピューターでできることはすべて“クラウド”で可能です。すでに多くのサービスが提供されています。
例)表計算、ワープロ、プレゼンテーションソフト(Officeオンライン、google apps)
電子メール(Gmail、Yahoo!メール、など)
データ保存(Dropbox、など)
スケジューラー(Googleカレンダー、など)
会計ソフト(freee、MFクラウド会計、crew、など)
上記はほんの一部ですが、「“クラウド”を使っている」という認識がないまま活用されている方も多いのではないでしょうか。
Q3 企業が“クラウド”を導入することで経営効率化ができる理由はなんですか?
“クラウド“の経営効率化の理由は、大きくコストメリットとデータ活用の高度化の二点です。
① コストメリット
ハードウェアやソフトウェアをユーザーが共有して使うため、自社でシステムを組む必要がなく、導入コストを低く抑えることができます。運用についても、メンテナンスやアップデートはサービス提供者が行うため、ユーザーは考える必要はありません。
② データ活用の効率化
“クラウド”の場合、インターネットにつながってさえいれば、いつでもどこでも、関係者全員でデータの共有ができます。そのため、意思決定のスピードアップが可能となります。
また、インターネット上のサービスやデータを個々に独立して使うだけでなく連携させることで、業務効率を爆発的に向上できる可能性があります。例えば、インターネットPOSレジサービスとクラウド会計ソフトつなぐことで、日々の売上データを自動的に会計ソフトに記帳させることが可能となり、スピードアップと省人化が可能となります。
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“クラウド”による経営の効率化の可能性についてご理解いただけでしょうか。経営効率化を目指されている方は是非、導入をご検討ください。
次回は“クラウド”の中でも、最近注目を集めている「クラウド会計ソフト」についてお伝えします。