商品・サービス戦略 中小企業は“価値”で勝負!

経営お役立ち情報

2月号でマーケティングについて取り上げました。簡単におさらいすると「商品・サービスの価値はQPSの掛け算で決まる(Qは品質、Pは価格、Sはその他の要素)」という内容でした。今月号ではQPSのうち、Q(=Quality、品質)の部分を深堀してみたいと思います。

中小企業は“価値”で勝負!

同じ業種の会社同士(競合他社間)で戦う場合、端的に言えば「価格で勝負する」か「差別化された品質(=価値)で勝負する」かのいずれかしかありません。しかし、価格勝負になると、設備や人員などの経営資源が多いほうが圧倒的に有利になります。理由は「規模の経済性」が発揮されることと、「経験曲線効果」が得られるという2点です。

いずれも製造業をイメージするとわかりやすいですが、同じ製品を1個しか作らない(=売れない)企業よりも、100個作る企業のほうが、製品1個当たりが負担する固定費が安くなります。また、製品を沢山製造してくうちに、経験値が蓄積されるので、累積製造量の増加とともに製造コストを下げられるため、他社よりも安い価格で提供することが可能です。

つまり、大企業に比べて、資本力やマンパワーに弱みを抱えている中小企業が価格勝負の土俵に立つことは得策ではなく、価値=品質で勝負することが求められるのです。

バリュープロポジションを意識しましょう!

人が商品を購入したり、サービスを利用したりする際には必ず理由があります。その商品・サービスに魅力を感じ、かつ他の会社がそれを提供していない(あるいは知らない)からこそ、お金を出して購入します。この消費者・利用者側から見た「購入理由」を生産者・提供者側からとらえたものが「バリュープロポジション」です(図1参照)。小紙でもよく「差別化」という言葉を用いますが、その「差別化」を図で表したものとも言えます。

顧客が望んでいても自社に能力がなければ提供できませんし、逆に提供できても顧客に望まれていなければ意味がありません。また、他社が提供できないものにしないとすぐに模倣されてしまい、自社の商品・サービスの価値が薄れてしまいますので、注意が必要です。

「顧客が望んでいて、他社(ライバル)が提供できない、自社だけが提供できる価値」を探す努力が必要です。

マーケティングミックスの最適化

バリュープロポジションさえ明確を明確にした後は、小紙でも以前取り上げた「マーケティングの5P」を決めていく段階に入ります。マーケティングの5PとはProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(広告宣伝)、Partner(協力者)のことでした(詳しくは2018年6月号を参照してください)。これらはどれか1つが素晴らしくても、他との組み合わせが悪いとうまく機能しません。バリュープロポジションを出発点として、最適な組み合わせを考える必要があります。

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繰り返しになりますが、中小企業にとって差別化=バリュープロポジションの明確化は非常に重要です。これをおろそかにしたまま、広告宣伝にお金を使ったり、販売経路を拡大してみたりしても、なかなかうまくいきません。良い会社チェックリストにチェックを付けられない方は、今一度検討してみてはいかがでしょうか。

<良い会社チェックリスト>

□顧客の課題を明確に説明できますか?
□自社の商品・サービスには他社にない強みがありますか?
□商品設計・価格設定・販売チャネル・プロモーションは一貫性がありますか?

図1:バリュープロポジション
MVC②

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