「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」第二弾ということで、今回はAmazonの創始者ジェフ・ベゾスから経営を学んでいこうと思います。
顧客第一主義
ベゾスの言葉の中に、このような言葉があります。
「競合を見るな。顧客を見ろ。」
実際にベゾスは「会社には2種類あり、高く売るために努力する会社と、安く売るために努力する会社だ。我々は後者になる。」と言っていて、得た利益はコストを削減し、より安く売るために使い、顧客に還元しています。
また、ベゾスは自身を含めた管理職全員に、年に2日はコールセンターでのトレーニングを義務付けていて、顧客に対する謙虚さと共感を得るようにしています。
Amazonのサービスを見ても顧客第一主義を感じるものは多々あります。
例えばAmazonプライムの翌日配達や、Amazonが最初に始めたと言われているカスタマーレビューもその一つです。翌日配達もカスタマーレビューも、従業員の負担や商品への悪影響を考え、Amazon内部ではかなり批判もあったそうですが、ベゾスは顧客第一主義に則り実施したそうです。
ベゾスはここまで徹底した顧客第一主義を実践しています。
皆様も競合ばかりに目を向けるのではなく、自分たちのお客様に目を向けてみてください。
お客様が求めているものと、競合に勝てるものが違えば競合に勝っても意味がありません。
本当にお客様が求めているものをより安く提供していくことで、Amazonのように発展していくことができるかもしれません。
中長期的視点
元々Amazonはオンライン書店だったということは、かなり有名な話かもしれません。
しかし、ベゾスは創業当初から今のAmazonのような何でも手に入るオンラインショップを目指していたという話は、ご存知の方が少ないかもしれません。
さらには宇宙産業までもが、ベゾスが描いた構想の中に最初から含まれていたのです。
つまり、オンライン書店が上手くいったから他のものにも応用しようという考えではなく、何でも手に入るオンラインショップを作るために、まずは価値が落ちにくく、スペースに限りがある書店と比べ優位性のある書籍に目をつけ、そこから始めただけに過ぎないのです。
そこから様々な商品を取り扱うようになり、今のような何でも手に入るオンラインショップになり、宇宙産業までも手掛けるようなAmazonになっていったのです。
ベゾスは「意義のある事業なら花開くまでに5年以上かかろうとも問題ない」と考えていて、かなり長期的な視点を持っています。
コロナウイルスの感染拡大によって、長期的な視点を忘れてしまっている経営者も多いのではないでしょうか。このような状況で長期的な視点を持つことは難しいかもしれませんが、その中で長期的な視点を持つことができれば、企業の安定的な成長につながるでしょう。
この記事をきっかけに、少し長期的な視点を持ち直してみてはいかがでしょうか。
Amazonの社名の由来
Amazonの社名の由来をご存知でしょうか。
実はAmazonはアルファベットの「A」から始まる名前がいいという理由で、ベゾスが選んだ単語で、「流域面積最大のアマゾン川のようにマーケットで広大なシェアを取る」という思いで決めた社名だそうです。
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いかがだったでしょうか。
GAFAの中の1つ、Amazonの創業者ジェフ・ベゾスから学ぶことはたくさんあると思います。今回の記事で書ききれなかった部分もかなり多いです。ベゾノミクスという言葉があることや、とある本では、今後生き残る道はビッグデータ×AIを生かして各業界のAmazonになるしかないと書かれているようにAmazonの存在は大きいものです。ジェフ・ベゾスやAmazonについて学ぶことは、必ず皆様のビジネスにも役立つことがあると思います。
今回の記事をきっかけに、今回紹介した「顧客第一主義」と「中長期的視点」だけでなく、様々なことを学んでいただければと思います。