OKRとは?導入のメリットや設定方法|他の目標管理との違いも解説

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「会社の目標に向かって、社員のベクトルを合わせるにはどうすればいいのか?」
このように悩んではいませんか?

そのような悩みを解決する目標管理の指標、「OKR」が今注目されています。ダイバーシティの浸透で価値観が多様化する中、企業は業績を上げるために社員のベクトルを合わせる必要が出てきました。そこで導入されているのが、OKRです。

今回は、そもそもOKRとは何なのか?導入するメリットや従来型の目標管理との違いについて解説します。OKRを導入すれば、企業の発展と個人の成長に繋がり、社員のエンゲージメントを高められます。OKRについての理解が深まりますので、最後までご覧ください。

OKRとは?

OKRとはObjectives and Key Resultsの略称になります。組織が抱える目標(ゴール)を目指すため、達成目標(Objectives)と主要な成果(Key Results)をリンクさせます。そのうえで、組織や個人の方向性やタスクを明確にする目標管理手法です。

アメリカのIT企業Intelが発祥と言われ、GoogleやFacebookなど著名な企業も取り入れています。

Objectivesは「達成すべき目標」、Key Resultsは「目標達成のための主要な結果」で、「企業」、「部門」、「個人」それぞれの階層で設定し、管理していきます。階層ごとで一つのObjectivesの下に、複数のKey Resultsを設定するイメージです。

OKRの特徴は、以下の通りです。
・従来の目標管理方法に比べて、高い頻度で設定、進捗確認、再評価する
・すべての従業員がベクトルを合わせ、優先順位を明確にし、一定のペースで計画を進める

つまり、OKRは企業全体の達成目標と、各部門や各個人の目標達成のための結果を結びつける仕組みです。

OKRを導入する3つのメリット

OKRを導入することで、企業にはどのようなメリットが得られるのでしょうか?代表的な、3つのメリットについて見ていきましょう。

企業ビジョンが浸透しやすい

企業が定めるObjectivesは、事業に取り組む意義や目的を表して、部門や個人のObjectivesと紐づいています。したがって、企業が目指す姿が、自然に共有されている状態になります。

例えば会社のObjectivesが、「利益率を高め過去最高の収益を達成し、納税で社会に貢献する」の場合を見て見ましょう。この場合個人のObjectivesは、「顧客へ付加価値を提供し、利益率を高めることで自社の収益達成目標に貢献する」などが考えられます。

このようにOKRでは、企業と個人の目標がリンクしているため、企業ビジョンが浸透しやすいのです。

社員のエンゲージメントが向上する

OKRを導入することで、企業と個人が同じ目標に向かって進めます。社員は自らの成長が企業ビジョン達成へ繋がることを実感することで、同僚や部署、企業に愛着が持てるのです。

MBOが、昇進や昇給を決める人事考課を目的としているのに対し、OKRは社員のエンゲージメントを高めることが目的です。

OKRが、社員のエンゲージメントに繋がる具体的な点は、以下の通りです。
・企業目標が、部門を通して個人に割り振られているため、組織の一員としての自覚が芽生える
・目標を周囲に開示することで、達成への意欲や責任感が高まる
・すべての社員が、企業が目指す姿に沿った目標を掲げるので、ベクトルが一致する

優先順位が明確になる

OKRでは、目標は企業や組織全体、個人へと幅広く設定されています。そのため、企業の達成すべき目標と、目標達成のための結果を得るために個人がするべきことが明確になります。結果として、目先のタスクに追われることなく、企業全体の目標達成に、影響度の高いタスクの優先順位が上がるのです。

例えば、企業のObjectivesが「未来顧客の創造」の場合、個人においても新規顧客獲得へのアプローチが優先して行われます。

このようにOKRを導入することで、本来個人がやるべきことが明確になり、企業の目標に沿って活動するようになります。

OKRと従来型の目標管理との違い

OKRは、従来型の目標管理手法と、どのような違いがあるのでしょうか?ここでは、MBOやKPIとの違いについて見ていきます。

OKRとMBOの違い

MBOはManagement By Objectiveの略称で、「重要目標達成指標」のことです。つまり、最終的な目標を数値で表したものになります。

経営哲学者であるP.F.ドラッガーが提唱した、目標によって経営する概念で、日本では成果主義人事制度の導入の背景にもなりました。

OKRが、「社員のベクトルを合わせること・社員のモチベーションを高めること」に重きを置くのに対して、MBOの目的は、「業績に基づいた社員の評価」となります。

進捗を評価する頻度は、OKRが4半期に1回に対して、MBOは1年に1回となり、目標の達成度は、OKRが60~70%に対して、MBOは100%です。

共有範囲については、OKRが全社、MBOは上司と部下になります。

OKRとKPIの違い

KPIはKey Performance Indicatorの略称で、「重要業績評価指数」のことです。つまり、目標達成に向けた、各プロセスでの達成度合いを測る数値目標になります。

KPIの目的は、各プロジェクトの目標達成で、目標の達成度はMBOと同じで100%です。評価する頻度は、プロジェクトによって変動し、共有範囲については、プロジェクトの全メンバーとなります。

OKRとMBOやKPIとの違いのまとめ

OKRとMBO、KPIの違いを整理すると、以下の通りになります。

OKRはMBOやKPIと比べて、目標が抽象的になりますので、状況が変化しやすくなります。したがって、3か月に1度見直すことが必要になってきます。

OKR設定のポイント

OKRの基本形は、目標(objectives)の下に達成度合いを測る主要な結果(key Results)を3つ設定することです。OKRを設定するポイントについて、見ていきましょう。

objectives(目標)を設定する

objectives(目標)を設定するポイントは、以下の4つです。

・定性的なもの(数字で表せない性質のもの)
・チームとして実現可能であること
・期限が明確であること
・わくわくするようなチャレンジング的なもの

目標設定の際の注意点は、維持や継続を目標にしないことです。OKRは社員のモチベーションを高めるのが重要なので、高みを目指すものでなければいけません。

key Results(主要な結果)を設定する

Key Results(主要な結果)を設定するポイントは、以下の3つです。

・定量的なもの(数字で表せる性質のもの)
・客観的に評価できるもの
・困難だが達成不可能ではないもの

Key Results(主要な結果)は、objectives(目標)の達成度合いを測るため、以下のような数値目標になります。

・売り上げ〇%増
・新規顧客〇件獲得
・受注率を〇%まで引き上げる

Key Resultsを設定する際の注意点は、ストレッチをかけた数値目標にすることです。達成への自信の度合いは、10段階で5ぐらいが適切だと言えます。

OKR導入企業の事例

OKRは、多数の著名なグローバル企業で導入されています。ここでは、Googleとメルカリの事例について見ていきましょう。

Google

2,000年代初頭から、OKRを導入しているのがGoogleです。Googleは、高い目標を掲げることで社員のエンゲージメントを向上させ、チームの士気を高めるように工夫しています。

具体的には、4半期ごとに全社レベルでのミーティングで、OKRの公開と評価を行っています。また定期的に上司と部下の1on1ミーティングを実施し、上司が部下のOKRの進捗を確認しながら、適切にフィードバックします。

メルカリ

メルカリも、OKRを導入する企業の一つです。今でこそ、従業員数が1,060人(2021年9月29日時点)のメルカリですが、従業員数が50人から100人ほどの初期の段階で、OKRを導入しています。

メルカリでは挑戦する社風を定着させるため、だれもがチャレンジングな目標を掲げます。そのため達成率は50%と、低めに設定しているのが特徴です。チャレンジングな目標を掲げるため、OKRと人事評価を直結させていません。現在ではReviewsという、OKRの設定から組織管理に必要な機能を集約した、独自のシステムで運用しています。独自のシステムにより、自己評価、上長評価、360度レビューなど、様々な観点から人材育成しています。

まとめ

OKRは組織と個人の目標をリンクさせるので、定期的な面談で進捗確認と評価することにより、社員のモチベーションを高められます。さらに、会社全体での目標達成意識が高まるので、会社の業績向上にも繋がりやすくなります。「何のために」という目的から外れることなく、会社のゴールと個人のゴールとのベクトルを合わせられるのです。

OKR導入の際は、日々の進捗管理と適切にフィードバッグする環境の整備が、重要になってきます。コミュニケーションが取れる組織として、いかに機能するかがポイントとなるでしょう。

キャシュモでは、財務コンサルタントや、労務・税務・経理の専門家がワンストップで様々な経営課題へのアドバイスを提供します。OKRの導入や、その他の経営に関するお悩みは、是非キャシュモにご相談下さい。

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