動画マーケティングの取り組み方、メリット・デメリット

経営お役立ち情報

「商品やサービスの宣伝にもっと力を入れたい」
「情報をより効率的にユーザーへ届けたい」
「動画を使ったマーケティングのコツを知りたい」

こんなお悩みはありませんか?
いまや動画を使った広告宣伝は当たり前になり、企業が自社のプロモーション動画をSNSで発信することも珍しくありません。

動画を活用したマーケティングにはさまざまな利点があります。ひとつずつ解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

動画マーケティングのメリット

動画マーケティングには、主に7つのメリットがあります。それぞれ解説していきます。

低コストで制作できる

近年YouTubeを中心に動画配信のプラットフォームが充実しており、これらを利用すれば広告費や維持費を安く抑えることができます。

予算についても、比較的自由に決めることができるため、限られた額の中で制作可能です。

ターゲットにアプローチしやすい

テレビCMとは異なり、年齢や地域で絞って情報を届けることができるので、より狙ったユーザーにアプローチできます。

ユーザーのハードルが低い

テキストを読む必要がないため、子どもから大人まで幅広い層から視聴してもらいやすい利点があります。作業をしながら視聴する「ながら見」もできるためユーザーが見やすい環境が整っています。

短時間で多くの情報を伝えられる

動画はテキストと比べて、大量の情報をコンパクトにまとめて伝えることができます。米国企業の調査によると、1分間の動画はWebサイト約3600ページ分の情報量と同じというデータがあるほどです。

また、動画は細かなニュアンスまで伝えられるため、情報を余すことなく届けることが可能です。

ユーザーにとっても、短時間で情報を取得できる方が好まれやすい傾向にあります。特に若い世代は、動画を通してさまざまなコンテンツに触れる機会が多くなっており、動画広告の価値は年々高まっているといえます。

SNSで拡散されやすい

前述した若いユーザーに関係しますが、動画はSNSを通して拡散されやすい利点があります。テキストや静止画と比べて人の目を引きやすいことが要因です。視覚情報に加え聴覚にも訴えかけられるため、記憶に残りやすいこともポイントです。

簡単に視聴データを分析できる

近年は動画広告専用の測定・分析ツールが充実しています。視聴回数はもちろん、ユーザーがどのタイミングで離脱し、どの部分が視聴されやすかったのかなど、細かく計測することが可能です。

メディア記事と同様に、動画にもSEOが存在します。つまり、動画広告の効果を最大化するには、Googleのアルゴリズムに沿った運用が求められているのです。動画を配信するだけではなく、分析を重ねて検索結果の上位に表示させることも重要といえます。

配信するプラットフォームが豊富にある

ひとつ目のメリットでお話ししたように、近年動画を配信できるプラットフォームは数多く提供されています。YouTube、Instagram、Twitter、Facebookなど利用者の多い配信元であれば、それだけ多くのユーザーの目に留まる可能性があるということです。今後も利用者は増加していくことが予想されます。

動画マーケティングのデメリット

動画マーケティングにはメリットがある反面、デメリットも存在します。

制作に時間と労力がかかる

自社で一から動画を制作しようとなると、企画から撮影、編集まで行う必要があり、時間と労力がかかることを覚悟しなければいけません。

専門知識を持つ人材が不足している

制作に労力がかかるのであれば、社内の動画制作が得意な人材に頼む方法があります。しかし動画広告に長けた人材はまだまだ希少な存在であり、社内で専門家を探すことは難しいと考えられます。

依頼は大きくコストがかかる

専門知識を持つ人材が社内にいなかった場合、プロに依頼する選択肢があります。しかし専門的な人材が不足していることから、依頼コストは大きくかかる可能性が高いです。

相場として、コンサルまで含めると月30〜100万円はかかるといわれています。

評価が動画の質に左右される

手ブレや誤字など低クオリティの動画を発信することで、企業のイメージダウンにつながってしまいます。動画はテキストの媒体とは異なり、公開したものを簡単には修正できません。動画を投稿する際は、細心の注意を払う必要があります。

動画マーケティングの取り組み方

では実際に動画マーケティングを行うとき、どのようにして取り組めばいいのか。ここでは、「HHH戦略」という重要な考え方を紹介します。

HHH戦略とは、「Hero」「Hub」「Help」の3つの頭文字からできた言葉で、Googleが提唱している考え方です。YouTubeを利用した動画マーケティングにおいて重要な戦略のことを指し、具体的な流れは「Hero動画」「Hub動画」「Help動画」を作成し適切なタイミングで発信することで、大きな成果を上げることができるというものです。

3つの重要な動画について、それぞれ解説します。

Hero動画

Hero動画とは、その名の通り多くの人から注目を集め、商品やサービスについて認知してもらうために制作します。会社のことを知らない人々に向けたものであるため、目を引く内容や映像にする必要があります。

人間は、面白いと感じたコンテンツに出会ったとき、他人にも共有したくなる心理が働きます。この心理を活用するため、注目を集めるようなコンテンツ、感動を与える内容の動画を作る必要があるのです。

ユーザーから高く評価された動画はSNSで拡散され、商品やサービスの存在を一気に広めることができる可能性もあります。

発信の適切なタイミング

作った動画をただ公開するだけでは、高い視聴率は見込めません。特に「Hero動画」は公開するタイミングが重要です。

具体的には、「大型の新製品を発表する前」や「規模の大きいプロモーションを行う前」が適しています。上記のタイミングでHero動画を発信することで、集めた見込み客を新製品やプロモーションに誘導することができるからです。また、次に紹介するHub動画も連携して取り組むことで、コンバージョンにつなげることができます。

Hub動画

Hero動画は集客や知名度獲得のため制作されるのに対し、Hub動画は商品やサービスの魅力を伝えることが目的です。自社に興味を持ってくれた見込み客を、商品の購入・サービスの締結まで結びつける必要があるからです。

具体的には、商品について詳しく解説する動画やおすすめの活用例など、ユーザーの購買意欲を高めるコンテンツにしましょう。

Help動画

Help動画は、顧客の悩みを解決するためのコンテンツです。商品の使用方法やトラブルの対処法など、ユーザーが困りそうなポイントに注目した動画を制作します。

Help動画があることで、顧客のリピート率や満足度のアップが見込めます。自社のブランドイメージ向上に関係するため、新規の顧客獲得にもつながる重要な戦略です。

まとめ

以上、動画マーケティングのメリットとデメリット、HHH戦略を軸とする取り組み方について解説しました。

動画マーケティングは、以下のような悩みを抱えている企業に効果的な手法です。
・自社の認知度をアップさせたい
・商品やサービスの魅力をより多くの人々に届けたい
・購入を促進させて売上アップにつなげたい

昨今、動画を利用した広告は多くのユーザーから視聴され、生活の一部になりつつあります。これまでテキストを使った宣伝を行ってきたという企業は、動画を活用することで売上アップが見込めるかもしれません。ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。