2021年7月から「電子納税証明書」がPDFで取得可能になります

税務お役立ち情報

金融機関からの融資を受ける際や、自治体の入札に参加する際に提出を求められる「納税証明書」。「納税証明書」は、国税・都道府県税・市町村税のいずれの税金の納税証明が必要かによって、取得できる役所が異なります。法人税・消費税・所得税・相続税などの国税は管轄の税務署、法人都道府県民税・事業税・自動車税・不動産取得税などの都道府県民税は管轄の都道府県税事務所、法人市町村民税・固定資産税などの市町村民税は管轄の市町村役場や市町村税事務所などで取得することができます。

このうち、国税の納税証明書について、2021年7月1日からPDFでの取得が可能となります。今回は、この国税の納税証明書についてご説明します。

国税の納税証明書の種類

国税の納税証明書の種類には、次の種類があります。納税証明書の提出が求められた際には、「納税証明書の種類」まで確認しておきましょう。

MVC②

請求方法

国税の納税証明書の請求方法には、次の方法があります。

1. 納税証明書交付請求書(書面)で交付請求する方法

①税務署の窓口で請求する方法※代理人が交付請求する場合には、本人からの委任状が必要

郵送で納税証明書交付請求書を送付する方法

2.オンラインで交付請求する方法

税務署の窓口で納税証明書を受け取る方法(電子証明書不要)※代理人が受け取る場合には、本人からの委任状が必要

納税証明書を郵送で受け取る方法(要電子証明書)

電子証明書を添付してe-Taxで交付請求を行うことで、書面の納税証明書を郵送で受け取ることができます。

電子納税証明書(電子ファイル)で受け取る方法(要電子証明書)

電子証明書を添付してe-Taxで交付請求を行うことで、電子納税証明書(電子ファイル)を受け取ることができます。

2021年7月からの変更点

上記の請求方法のうち、2-③の電子納税証明書で受け取る方法のみ、インターネット上で申請から受取までを行うことが可能ですが、従来、この電子納税証明書はXMLファイルの1種類のみで、データでの提出が可能な場合には使用できますが、XMLファイルを紙に印刷して納税証明書として使用することはできませんでした。また、税理士等の代理人が電子納税証明書を代わりに受け取ることはできませんでした。

この電子納税証明書が、2021年7月からは、PDFファイルの形式でも取得することができるようになります。

PDFファイルによる取得が可能になると、次のようなメリットがあります。

①書面による納税証明書の提出が必要な場合でも、納税証明書の申請から受取までの手続きを自宅やオフィスで完結できる

②PDFファイルには真正性を担保するためのQRコードが付されており、電子納税証明書の期限内であれば、データを紙に印刷して何度でも使用することができる

③電子委任状を添付すれば、税理士等の代理人が申請・受領することができる

MVC②

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納税証明書は、あまり頻繁に使用する書類ではありませんが、いざ提出を求められたときに、「納税証明書って何?どこに行けばいいの?」というお問い合わせをいただくことが多いです。そのような場合に、今までは「お急ぎであれば税務署に行ってください」とお伝えしていましたが、2021年7月以降は、e-Taxからの取得の方が早くて便利になります。金融機関等から「納税証明書」の提出を求められた際は、必要な納税証明書の種類を確認し、e-Taxから取得することをお勧めします。

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