アベノミクスによる景気回復に向けた動きが新聞紙面やニュースの話題に上がることが多い昨今ですが、中小企業で「景気が良くなっている」という実感を得ているのは少数派ではないでしょうか。そこで今回は、売上拡大のセオリーをご紹介いたします。
◇STEP1:業績アップストーリーを描く
売上(業績)を向上させるために、今までと同じ方法ややり方を続けていたのでは、限界があります。そこで必要になってくるのが「業績アップストーリー(売上を拡大させるための仮説)」です。
まず決定するのはどの顧客をターゲットにするかです。大きく分けて「新規顧客」と「既存顧客」のどちらに重点を置くか決めます。また、新規顧客ならば業種や規模などを絞り込みます。
次にそこに対して提案する商品やサービスを考えます。ここでも大きく分けると「新商品」と「既存商品」に分けられるはずです。その2つの軸を確定させてから、具体的な提案方法や価格設定を考えていきます。
このように検討していくことによって、例えば「今まで取引のない〇〇業界に向けて、既存の商品を提案するために、専用の企画書を作成し、営業をかける」などというストーリー(道筋)が見えてきます。
◇STEP2:指標に落とし込む
業績アップストーリーができたら、それを指標に落とし込みます。「指標に落とし込む」というのは、「期間」と「行動」を数値で表現することです。
まず指標にするのは、「年間の目標」です。「年間で売上△△億円を目指す」「年間で新規顧客獲得、××件を目指す」など、ゴールを設定します。そこを起点に、期間を細分化したり、行動目標を逆算したりしていきます。例えば「年間で新規顧客12件を目指す」場合は…
→ 月に1件の新規顧客獲得
→ そのためには、毎月5件は提案する
→ そのためには、新規のアポイントを毎月10件はとる
→ そのためには、見込み顧客を毎月30件はリストアップする
というように逆算するとこで、目標に近づくために必要な行動が明らかになります。
ちなみに専門用語では、最終的に達成すべき、大きな目標のことを「KGI(Key Goal Indicators = 重要目標達成指標)」、月々や日々の行動に落とし込まれた、目標達成に向けた取り組みを測る指標のことを「KPI(Key Performance Indicators = 重要業績評価指標)」と呼びます。
◇STEP3:指標の達成率を測り、行動を改善する
ストーリー(仮説)を立て、指標に落とし込んだだけでは、業績は改善しません。定期的に、できるだけ短い期間で指標を測定する習慣を身に付けることが大切です。
「日々の目標が達成できていなければ、できる方法を考えて、実行してみる」「行動目標は達成できているのに、売上が向上しない場合は、行動目標そのものを見直す」など、「計画→実行→検証→改善」のいわゆる「PDCAサイクル」を回すことで、目標に近づけていくことが求められます。
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