【SDGs×ペーパーレス化】中小企業の取り組み方とは?企業事例を紹介!

経営お役立ち情報

SDGsに気軽に取り組める方法としてペーパーレス化があります。業界や規模を問わず、さまざまな企業でペーパーレス化の取り組みがされています。しかし、SDGsとペーパーレス化の関連性を理解しておかなければ、期待する効果は見込めません。

この記事を読めば、SDGsとペーパーレス化の関連性が理解でき、取り組む必要性に気付けるはずです。ぜひ、最後まで記事をお読みください。

持続可能な開発目標SDGsとは

持続可能な開発目標SDGsには17の目標が定められています。ペーパーレス化に取り組むと、何番目の目標が達成できるのでしょうか?まずは、ペーパーレス化に取り組んで達成できるSDGsの目標をご紹介します。

つくる責任つかう責任

ペーパーレス化に取り組めば、資源の使用頻度が減らせるため、「12.作る責任遣う責任」に貢献ができます。

SDGsでは少ない資源で良質なものが得られる「生産」や「消費」の実現が求められているからです。具体的な行動として「生産現場での廃棄物の発生の抑制」や「消費者のリサイクル・リユースの協力」が該当します。

気候変動に具体的な対策を

ペーパーレス化に取り組んで資源の無駄遣いを減らす行動は、地球温暖化対策になるため「13.気候変動に具体的な対策を」に貢献できます。

SDGsでは世界中で起きている気候変動(地球温暖化・異常気象)に対する取り組みが求められているからです。具体的な行動として、地球温暖化が私達に与える影響を教育する場を設けたり、廃棄物量を減らす工夫をしたりする行動が該当します。

陸の豊かさも守ろう

ペーパーレス化に取り組むことにより、資源の使用頻度が減るため森林伐採を抑制でき「15.陸の豊かさも守ろう」に貢献できます。

SDGsでは陸の豊かさを守り砂漠化を防ぐための取り組みが求められているからです。具体的な行動として、動物保護に資金を寄付したり、資源の使用を控えたりする行動が該当します。

SDGsに取り組むメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は「SDGsとは?中小企業の取り組み方を具体的に解説」の記事をお読みください。

SDGsに貢献できる”ペーパーレス化”とは

持続可能な開発目標SDGsに貢献できるペーパーレス化に、中小企業は取り組む必要があるのでしょうか?ここでは、SDGsと関連性を持つペーパーレス化について簡単に説明します。

ペーパーレス化の目的

中小企業がペーパーレス化に取り組む目的は「ビジネス」「環境保全」の2つです。SDGsと関連性がある目的は「環境保全」です。

ビジネス

社内で取り扱っている文書を電子保存することで、書類の探索時間を削減できます。また、複数名で同時に書類を閲覧できるなど業務効率化を実現するために必要です。近年では、テレワークを導入するために、文書を電子保存する動きが高まってきています。

環境保全

用紙の原材料は木です。用紙を製造するためには、二酸化炭素を酸素に変えてくれる森林を伐採しなければいけません。また、用紙の生産や廃棄を繰り返すことで二酸化炭素を排出するため、地球温暖化を促進させてしまいます。このような環境保全の観点からもペーパーレス化に取り組まなければいけません。ペーパーレス化に取り組めば、環境保全に協力ができてSDGsに貢献している企業であると対外的信用力が上げられます。

ペーパーレス化のメリット・デメリット

ペーパーレス化の取り組み方

1. ペーパーレス化の目的を定める
2. ペーパーレス化する対象書類を選定する
3. 導入ツールを選定する
4. 運用ルールを決める
5. 従業員へ説明して同意を得る
6. 運用状況を把握して改善していく

ペーパーレス化に関して詳しく知りたい方は「ペーパーレス化に関するメリット・デメリット・導入手順」の記事を参考にしてください。

SDGs×ペーパーレス化に取り組む企業事例

次に、ペーパーレス化に取り組んで、SDGsに貢献している企業事例をご紹介します。SDGsに取り組み、対外的信用力を上げるためには、企業ホームページで活動内容を報告する必要があります。

株式会社インターコム

株式会社インターコムでは、ペーパーレス化の推進と再生紙を優先して使用する取り組みが行われています。2023年度のコピー用紙の使用料を49,000枚以下にすると目標を掲げており、これは2020年度のコピー用紙の使用量に対して67%の削減となります。

また、ペーパーレス化を実現するための活動内容(会議資料をタブレットで閲覧、出荷部材に再生紙を利用など)まで記載している事例です。SDGs活動状況を具体的に報告しています。

野村ホールディングス株式会社

野村ホールディングス株式会社では、資源循環社会の形成を推進するために、目論見書や報告書、帳票類の電子化を推進しています。社内で紙の使用量の削減に取り組んでいるだけでなく、お客様に渡す各種資料の電子化への協力を仰いでいるのです。目論見書や報告書の電子化に協力してくれたお客様には、株式の売買手数料の割引サービス「野村のエコ割」を提供しています。このようなステークホルダーの方に対する呼びかけも大きな効果をもたらします。

株式会社フジテック

株式会社フジテックがSDGsに取り組み始めたのは2021年7月。2030年度までに全ての用紙を再生紙に切り替えて、売上額に占める購入用紙比率を50%に抑えると目標を立てています。SDGsに取り組み始めたばかりの企業のため、実績は掲載されていません。しかし、「社会貢献と社員が誇れる企業」を経営方針に採択したり、活動状況を履歴で閲覧できるようになっていたりと工夫がされています。これから、SDGsに取り組みたいと検討している企業は参考にしやすい事例です。

SDGs×ペーパーレス活動状況を報告する際のコツ

SDGs×ペーパーレスの活動状況を報告する場合は、以下の項目を記載しておきましょう。

まとめ

持続可能な開発目標SDGsに気軽に取り組める方法として、ペーパーレス化があります。業界や規模を問わずに、さまざまな企業でペーパーレス化の取り組みが行われています。そのため、SDGsの取り組み方が上手な企業事例を参考にしながら、ペーパーレス化に取り組んでみましょう

SDGsへの理解を深めて、正しい方法で活動状況を報告すれば対外的信用力が上げられます。戦略的経営としてSDGsに取り組む企業も存在します。そのため、これを機会にSDGsについて考えてみましょう。