平成を数字で振り返る

労務お役立ち情報

2019年5月1日、31年続いた「平成」がおわり、新たな時代がはじまりました。

平成元年(1989年)から今日に至るまでのあいだに、さまざまな新しい技術が生まれ、浸透し、私たちのライフスタイルや価値観は大きく変わりました。「平成」とはどのような時代だったのでしょうか。数字を切り口に、平成31年間の【ヒト・モノ・カネ】を振り返ります。

【ヒト】

少子高齢化の進展により、30年間で15歳未満の人口と65歳以上の人口が逆転しました。
医療の発展により寿命がのび、総人口は微増する一方で、日本の経済を支える15~64歳の人口は1,000万人減りました。労働力も高齢化が進んでいることがわかります。

<人口>

平成元年 平成30年
総人口 1億2,325千人 1億2,642千人
15歳未満人口 2,320万人 1,539万人
15~64歳人口 8,574万人 7,542万人
65歳以上人口 1,430万人 3,562万人

<労働力人口>

平成元年 平成30年
男性 3,737万人 3,817万人
女性 2,533万人 3,014万人
6,270万人 6,831万人

<労働力人口(年代別)>

平成元年 平成30年
15~24歳 809万人 583万人
25~34歳 1,207万人 1,160万人
35~44歳 1,603万人 1,469万人
45~54歳 1,415万人 1,567万人
55~64歳 897万人 1,175万人
65歳以上 339万人 875万人

<正規・非正規別社員数>

平成元年 平成30年
正規社員数 3,452万人 3,485万人
非正規社員数 817万人 2,120万人

<専業主婦世帯・共働き世帯数>

平成元年 平成30年
専業主婦世帯 930万世帯 600万世帯
共働き世帯 783万世帯 1,219万世帯

女性の活躍とともに、時短やパートタイマーなど働き方が多様化、共働き世帯も急増しました。出産・育児を経て、女性が復職しやすい環境や制度が整いつつあることがわかります。「ワーク・ライフ・バランス」「ダイバーシティ」は、平成という時代を象徴する言葉のひとつではないでしょうか。

【モノ】

AI、IT、IoT、スマート〇〇など、情報インフラの進歩が目覚ましく、とくに、平成19年のiPhone登場にはじまるスマートフォンの爆発的普及は、私たちの生活を一変させました。その保有率もさることながら、利用時間や利用内容からみても、生活の中心になっているといえます。

<スマートフォン個人保有率> 出典:総務省情報通信政策研究所

平成23年 平成28年
13~19歳 18.2% 81.4%
20代 44.8% 94.2%
30代 28.9% 90.4%
40代 18.3% 79.9%
50代 9.3% 66.0%
60代 2.5% 33.4%
70代 0.7% 13.1%
80代以上 0.1% 3.3%

<スマホ利用時間と利用内容(平日1日あたり)>

MVC②

スマートフォンとともに様々なSNSが台頭し、社会に定着しました。両者はあいまって、利用拡大につながったと考えられます。LINE、Facebook、Twitterなど、コミュニケーションツールにとどまらず、他サービスとの連携により、マーケティングなどビジネス分野でも一役買っています。また、災害時の情報メディアとしても機能し、社会の基盤といえるツールとなりました。

<代表的SNSの利用率> 出典:総務省情報通信政策研究所

平成24年 平成28年
6つのいずれか利用 41.4% 71.2%
LINE 20.3% 67.0%
Facebook 16.6% 32.3%
Twitter 15.7% 27.5%
mixi 16.8% 6.8%
Mobage 12.9% 5.6%
GREE 11.8% 3.5%

 

決済手段の多様化も、私たちの生活を大きく変えました。

クレジットカード決済の浸透とともに、ネットショッピングは当たり前となり、どこにいても世界中のものが容易に手に入る時代です。

今後、さらなるキャッシュレス化・ペーパレス化に進んでいくことが予想されます。

<電子マネー保有率>

平成20年 平成30年
22.80% 56.3%

平成9年、ソニーがFelica(非接触ICカード技術)を確立

平成13年、JR東日本がSuica定期券を導入

<ネットショッピング>

平成14年 平成30年
ネットショッピングの支出額 1,105円 33,132円
ネットショッピング

利用世帯の割合

5.30% 38.00%

平成生まれの、いわゆる“デジタルネイティブ世代”も社会人となり、さらにその先をいく“ネオ・デジタルネイティブ世代”が誕生しています。インターネットを介した人との関わり方がスタンダードとなり、私たちが想像しえないような常識を携えた新世代です。彼らが常識となる時代も、すぐそこまで近づいてきました。驚異的なスピードで進む世界に取り残されぬよう、常に新しいモノを受け入れる余裕を持ちたいですね。

【カネ】出典:財務省

平成の金融危機といえば、平成20年のリーマンショック。日本にも大きな影響がありました。また、流行語大賞も受賞した「アベノミクス」は記憶に新しいのではないでしょうか。

税の分野では、世界標準に近づけようと、法人税を下げ、バランスをとるため、消費税の導入・増税が行われました。

<法人税率>

平成元年 平成31年
基本税率 40% 23.2%
中小法人の軽減税率 29% 19%
法人実効税率 51.04% 29.74%

<消費税率>

平成元年 平成26年5月 平成31年10月
3% 8% 10%

昭和後期から平成初期にかけて、個人所得税最高税率は70%でしたが、サラリーマン世帯の税負担感の軽減などを目的として、税率は引き下げられてきました。その後、所得の再分配機能の回復を図り、平成27年以降は最高税率が45%とされ、富裕層への税負担が大きくなりつつあります。

<所得税の最高税率>

平成元年 平成31年
所得2,000万円超 50% 所得4,000万円超 45%

<個人課税実効税率>
MVC②

<相続税の最高税率と基礎控除>

平成元年 平成31年
最高税率 法定相続分5億円超 70% 法定相続分6億円超 55%
基礎控除 2,000万円+400万円×法定相続人の数 3,000万円+600万円×法定相続人の数

<相続税実効税率>
MVC②

最低賃金はこの30年間で倍近くなり、いまなお引き上げられ続けています。人口と労働力が減少している現状では、日本の経済成長のためには生産性を上げるほかありません。生産性向上を期待しての最低賃金引上げとも考えられます。

<最低賃金(全国平均)> 出典:厚生労働省

平成元年 平成30年
492円 874円

<大卒初任給(全国平均)> 出典:厚生労働省

平成元年 平成30年
大卒初任給(男性) 160,900円 210,100円
大卒初任給(女性) 155,600円 202,600円

 

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「令和」はどのような時代になるのでしょうか。

日本の明るい未来に期待しつつ、皆様のお力になれるよう、グループ一丸となってさらに邁進して参ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

※出典の記載がないものは、統計局のデータを元にしています。

【付録】いくつ覚えてますか?

<平成30年間のビジネス書売上No,1>

平成元年 消費税こうやればいい―業種別‐重大ポイントのつかみ方 山本雄二郎
平成2年 日はまた沈む ビル・エモット

鈴木主税 訳

平成3年 世界の見方・考え方 大前研一
平成4年 ウォッチ・ザ・ワールド 落合信彦
平成5年 日本改造計画 小沢一郎
平成6年 日本をダメにした九人の政治家 浜田幸一
平成7年 堀田力の「おごるな上司!」 堀田 力
平成8年 パソコン「超」仕事法 野口悠紀雄
平成9年 7つの習慣 スティーブン・R・コヴィー

川西 茂 他訳

平成10年 あなたのお客さんになりたい! 中谷彰宏
平成11年 痛快!経済学 中谷 巌
平成12年 経済のニュースが面白いほどわかる本〈日本経済編〉 細野真宏
平成13年 金持ち父さん 貧乏父さん ロバート・キヨサキ

シャロン・レクター

白根美保子

平成14年 図解「儲け」のカラクリ インタービジョン21編
平成15年 図解 成功ノート 神田昌典 監修

起業家大学 著

平成16年 内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊 城 繁幸
平成17年 これだけは知っておきたい 個人情報保護 岡村久道

鈴木正朝

平成18年 鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール 野口嘉則
平成19年 「1日30分」を続けなさい! 人生勝利の勉強法55 古市幸雄
平成20年 脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」 茂木健一郎
平成21年 脳にいいことだけをやりなさい!  頭のいい人は「脳の使い方」がうまい! マーシー・シャイモフ

茂木健一郎 訳

平成22年 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの 『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
平成23年 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの 『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
平成24年 人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵
平成25年 スタンフォードの自分を変える教室 ケリー・マクゴニガル

神崎朗子 訳

平成26年 まんがでわかる7つの習慣 フランクリン・コヴィー・ジャパン 監修

小山鹿梨子

平成27年 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え 岸見一郎

古賀史健

平成28年 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え 岸見一郎

古賀史健

平成29年 はじめての人のための3000円投資生活 横山光昭
平成30年 頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通 りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法 田村耕太郎

 

平成元年:日本著者販促センター調べ

平成2年:東販調べ

平成3年以降:トーハン調べ

展示会に出展します!

10月2日〜4日に幕張メッセで開催される「総務・人事・経理Week」に出展します。

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