新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、テレワークやウェブ会議が新たな働き方として増えてきました。これにより、直接名刺交換ができない状況が続いているため、オンライン名刺管理システムの需要が高まっています。本記事では、オンライン名刺管理システムの概要やメリット・デメリットについて解説するとともに、おすすめのオンライン名刺管理システムについても紹介していきます。オンライン名刺管理システムの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オンライン名刺管理システムとは
オンライン名刺管理システムは、単に名刺データをスキャン・管理するだけではなく、さまざまな業務推進の効率化を図ることができます。ここでは、オンライン名刺管理システムについて、「仕組み」と「できること」の2つに分けて紹介していきます。
オンライン名刺管理システムの仕組み
オンライン名刺管理システムでは、スマートフォンで名刺を撮影することにより、名刺の情報が自働的にデータ化されます。データ化には、撮影した画像をOCR機能によって自動で文字認識するタイプと、システムを提供する業者のオペレーターが画像にデータを入力し、データベースを作成するタイプの2種類があります。いずれのタイプでも、利用者は名刺を撮影するだけで簡単に名刺データを管理できます。
オンライン名刺管理システムでできること
オンライン名刺管理システムでは、カメラで撮影した名刺の情報を読み取り、会社名・部署・氏名・電話番号・住所などの情報をデジタル化することができます。また、社名や担当者名などのキーワードから必要な情報を検索できます。他の社員が受け取った名刺データをチーム内で共有することも可能です。その他にも、営業支援ツールや顧客管理ツール等との連携により、名刺情報を効果的に活用できます。
オンライン名刺管理システムのメリット
オンライン名刺管理システムには、大きく4つのメリットがあります。それぞれについて、紹介していきます。
業務の効率化
オンライン名刺管理システムの導入により、名刺情報の管理業務を効率化できます。また、外部サービスとの連携よって営業活動にも活用が可能です。
情報の共有が可能
オンライン名刺管理システムでは、名刺をカメラで撮影するだけで、情報がデータベースに登録されます。これらの情報は、同じ社内のチームで即座に共有・活用することができます。
外出先からも情報を確認できる
オンライン名刺管理システムは、インターネット環境があれば、場所を問わずに利用することができます。従って、商談後の移動中の隙間時間などでも、情報を確認して次のプランを立てるなど、スピーディーな営業活動に役立てることができます。
紙の名刺を持ち歩く必要がない
オンライン名刺管理システムの導入により、紙の名刺を持ち歩かなくても済むようになるのもメリットの一つです。これにより、取引先と交換した名刺が嵩張ることが無くなり、名刺の在庫管理をする必要がなくなります。また、セキュリティの観点からも、紙の名刺を紛失することによる情報漏洩を防ぐことができます。
オンライン名刺管理システムのデメリット
オンライン名刺管理システムには、大きく4つのデメリットがあります。使用するオンライン名刺管理システムによって、デメリットは異なります。使用目的に合わせて適切なシステムを選択することが重要です。それぞれについて、紹介していきます。
コストが増加する可能性がある
オンライン名刺管理システムは、利用するアカウント数や必要な機能によって利用料金が異なります。自社に必要な機能を見極めずに導入すると、想定以上にコストが増加する可能性があります。利用規模や機能によって無料のサービスもあるため、自社に必要な機能や費用対効果を検討し、最適なオンライン名刺管理システムを導入しましょう。
データ化までに時間がかかることもある
オペレーターが情報を入力するタイプのサービスでは、名刺のデータ化までに時間を要する場合もあります。オンライン名刺管理システムの導入に際しては、自社での利用方法を想定し、データ化までの時間についても考える必要があります。
外部サービスとの連携ができない場合もある
外部サービスとの連携については、サービスごとに対応の可否が異なります。連携を図りたいサービスを明確にし、対応の可否をあらかじめ確認するようにしましょう。
通信環境が無いと使用できない
オンライン名刺管理システムは、当然ながら通信環境が無いと使用できません。インターネット環境の不具合発生時や、地下などの電波が悪いとこでは名刺データの閲覧や交換は困難です。
おすすめオンライン名刺管理システム10選
オンライン名刺管理システムは、提供する各社でさまざまなものがあります。近年、多くの企業で導入され始めていますが、ここでは代表的なオンライン名刺管理システムを紹介します。
Sansan
Sansanは、法人向け名刺管理サービスです。名刺管理データサービスシェアは8割以上、利用企業は2021年1月時点で7,000社に及びます。各種外部サービスとの連携にも優れ、ビジネスツールとしての使い勝手が良いです。利用料金は、ライセンス数や機能によって都度提示されます。
Eight
Eightは、AIと手入力を合わせたデータ入力で、名刺情報をデータ化します。検索機能に優れており、メモの全文検索なども可能です。また、名刺交換した相手が退職した場合、データの更新とともに通知が届き、最新の情報が反映されます。
ユー名刺(u名刺)
ユー名刺は、ランドスケイプ社が提供するオンライン名刺管理システムです。同社が提供している顧客データ統合ツール「ユーソナー」と連携させることにより、名刺情報を営業活動にも効果的に活用できます。
myBrigde
myBrigdeは、LINEが運営するオンライン名刺管理システムです。写真撮影だけで名刺をスキャン・データ化が簡単にできます。社内でのオンライン共有機能にも対応しており、LINEトークで登録データ共有機能により使い勝手の良さを実現しています。
2bs
2bsは、スマートフォンで自分自身の名刺データを画面上に表示させることが可能です。相手方に二次元コードをスキャンしてもらうことで、デジタル化した名刺データを送信できます。アプリのインストールが不要で、基本機能は無料です。
GRIDYオンライン名刺
GRIDYオンライン名刺は、スマートフォンでの利用に対応しており、SFAとの連携なども可能なオンライン名刺管理システムです。総合ビジネスアプリケーション「Knowledge Suite」を利用中のユーザーは無料で利用することができます。また、名刺情報の閲覧権限を設定し、セキュリティの対策も可能です。
Wantedly People
WantedlyPeopleは、スマートフォンでの写真撮影により名刺情報をデータ化します。登録されたデータから、ワンタッチで電話発信やメール送信が可能です。無料でダウンロードできるオンライン名刺管理システムです。
Cardful(カードフル)
Cardfulは、多くの企業で導入されているメモアプリ「Evernote」との連携が可能なオンライン名刺管理システムです。「Evernote」から一括登録が可能であり、無料で利用することができます。ただし、無料プランにはスキャンできる枚数などに制限があります。
ABBY Business Card Reader
ABBY Business Card Readerは、25カ国語の言語に対応したオンライン名刺管理アプリです。海外の企業との取引が多く、多言語の名刺を扱う人に適しているといえます。
名刺ファイリングCLOUD
名刺ファイリングCLOUDは、スマートフォン以外にも、Windows用アプリケーションとの連携も可能です。大量の名刺を管理したい時には、パソコンとスキャナを利用して一括してデータ化が可能です。
まとめ
本記事では、オンライン名刺管理システムの概要やメリット・デメリットについて解説するとともに、おすすめのオンライン名刺管理システムについても紹介しました。オンライン名刺管理システムでは、名刺の読み取り・データ化や、社内共有・外部ツールとの連携など、さまざまな機能があります。オンライン名刺管理システムは各社で機能が異なるため、自社の利用目的や通信環境を加味して選定する必要があります。オンライン名刺管理システムの導入により、名刺情報の管理業務や営業活動の効率化が図れます。本記事の内容を参考にしながら、ぜひ導入を検討してみてください。