3大クラウドAWS・GCP・Azureの比較

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近年、多くの企業がシステム導入や新サービス開始時に「クラウド」を導入するケースが増えています。新しくクラウドを導入する場合、「まずはどのクラウドを使用すべきか?」について考える必要があるでしょう。

本記事では、これからクラウドの利用をお考えの方に向け、3大クラウドであるAWS・GCP・Azureの比較を解説していきます。

AWS(Amazon Web Servies)とは?

AWSは世界的にも知名度が高く、利用者も多いクラウドサービスです。ここではAWSの概要やそのメリット・デメリットについて解説します。

AWSの概要について

AWSとはAmazon Web Servicesの略称で、その名の通りAmazonから提供されているクラウドサービスです。元々はネットショッピングで有名だったAmazon社が、「自社の商品管理」や「データ分析」のために作り上げたインフラなどを一般向けに公開したのがAWSの始まりになりました。AWSはクラウドサービス業界の中でも最も利用されているサービスで、世界クラウド市場のうち3割のシェアとも言われています。

AWSのメリットとは?

AWSのメリットとしては、まずサービス提供実績が長く、情報を得やすいことが挙げられます。これまで長期間にわたってサービス提供の実績があるので、その分ユーザーの数も多いです。ネット上から情報も集めやすく、問題解決のしやすさがメリットと言えます。

そして、利用者が多い分、エンジニアを採用しやすいことも利点でしょう。AWSを経験したことがあるエンジニアも多いため、自社で人材を採用する際には困らないはずです。

また、初期費用がゼロであるのも魅力の一つ。機材やソフトウェアライセンスなどにコストをかける必要がなく、金銭的な不安を感じることなくサービスを利用できます。

AWSのデメリットとは?

AWSのデメリットとして、まずメニューが豊富であるため、それぞれのサービスに対する知識が必要になることが挙げられます。サービスが充実している分、多様なサービスからどれを利用すべきか判断するための能力が求められるでしょう。

また、初期費用が掛からない一方で、コストが変動することに留意しなければなりません。AWSはサービスを利用した時間やデータ量に応じて料金を支払います。利用する前に最適なプラン選択を行い、無駄なコストを掛けないよう意識することが大切です。

この他にも、AWSではあくまでインフラを提供してもらうのみになります。そのため、トラブルが起きた際には自分で対応する必要がある点にも気をつけましょう。

AWSを導入すべき企業は?

どのクラウドにすべきかお悩みであればとりあえずAWSを利用するのがおすすめです。上述したように、クラウドサービスの中で最も利用者数が多く、エンジニアの採用も行いやすいのが魅力。既存の情報も充実しているので、トラブルの対応などもスムーズに行えます。以下で解説するような、機械学習を利用したい企業やMicrosoftを既に導入している企業以外はAWSの導入を検討するのが良いでしょう。

GCP(Google Cloud Platform)とは?

GCPはGoogleによって提供されているクラウドサービスです。ここではGCPの概要やそのメリット・デメリットについて解説します。

GCPの概要について

GCPはGoogle Cloud Platformの略称で、誰もが利用したことがあるGoogleの検索エンジン、メールや地図など、幅広いクラウドサービスが提供されています。クラウドサービスとしては比較的に後から登場したものであるものの、GmailやGoogle mapなど、多くの人に利用されており、その運用実績は確かなものです。

GCPのメリットとは?

GCPのメリットには、まずビッグデータの解析に優れていることが挙げられます。Google自体が検索エンジンなどの高い技術力を保有しており、SQLや自動化ワークフローなどを駆使して高精度なビッグデータ解析を行うことが可能です。

また、機械学習の技術が利用できることも魅力と言えるでしょう。GCPにおいてはGoogle特有の機械学習技術が使用可能で、特別な知識や能力がなくとも機械学習を実装するためのサポートが行われています。そのため、機械学習を利用したい企業には適したサービスであると言えるでしょう。

この他にも、あらゆる処理が高速でできるというメリットもあります。Googleでは最先端技術を用いて処理を行うことで、仮想マシンの起動速度が非常に早くなります。このことにより素早いサービスの導入が可能で、様々な場面において高速処理を実現しています。

GCPのデメリットとは?

上記のようなメリットに対し、デメリットもいくつか存在しています。まず、日本語の情報が少ないことです。GCPの公式ドキュメントは基本的に英語で提供されており、サービスを利用する難易度としては少し高くなるでしょう。

また、サポート対象地域が少ないこともデメリットの一つです。GCPのサポート対象地域は近年増えてきているものの、上述したAWSと比較するとまだまだ少ないと言えます。そのため、グローバルにサービスを展開する場合や障害が起こった場合には対策を行う必要があるでしょう。

GCPを導入すべき企業は?

GCPを導入すべき企業としては、ビッグデータの解析を行いたい企業や、機械学習を利用したい企業が挙げられるでしょう。反対に、リージョンが少ないことからグローバル展開を行う予定の企業には適していないと言えます。

Azure(Microsoft Azure)とは?

AzureはMicrosoftが提供しているクラウドサービスです。ここではAzureの概要やそのメリット・デメリットについて解説します。

Azureの概要について

Azureの正式名称はMicrosoft Azureと言い、Windowsを手掛けるMicrosoft社によって提供されています。基本的にWindowsをベースにサービスが作られており、すでに企業内でWindowsを導入している場合にはおすすめできるサービスと言えるでしょう。

Azureのメリットとは?

Azureのメリットとして、まずセキュリティ面が優れていることが挙げられるでしょう。特に、コンプライアンス対策やネットワークセキュリティ対策に力を入れています。

例えば、外からの脅威に対して対策するだけではなく、Azureのデータセンターそのものに対しても入館者の制限や多層構造のセキュリティゲートが設置されています。内側と外側の両方からセキュリティを行っているため、あらゆる脅威を防ぐことができる点は魅力です。

また、先ほどもご紹介したように、Windowsとの親和性が高いです。Microsoft社の製品を使用している企業は導入をスムーズに行える点もメリットと言えるでしょう。

その他にも、オンプレミス型との連携が充実しているのもAzureの強みです。Microsoft自体が「全てのサービスをクラウドへ移す必要はない」という考えを持っており、他社がフルクラウド(全てのシステムをクラウド化すること)を前提とする中で、Azureはハイブリッド型を目指したサービスとなっています。そのため、部分的にオンプレミス型を残しつつ、他の部分をクラウド化する運用には最適です。

Azureのデメリットとは?

Azureにおいても、デメリットが複数存在します。まず、起動速度が遅いことです。Azureの仮想マシンは起動速度が非常に遅く、素早く起動して作業を開始したいという時には致命的となる可能性があります。速さを重視するのであれば、他のクラウドサービスを利用するのが良いでしょう。

また、コミュニティが活発でないというデメリットもあります。Azureは上述したAWSなどと比較すると利用者の数が少ないです。そのため、ヘルプトピックの情報量などにおいてはどうしても差が出てしまい、敷居が少し高い印象を受ける人も多いでしょう。初心者には難易度が高く、利用しやすさという点ではAWSの方が優れていると言えます。

Azureを導入すべき企業は?

上記でも解説したように、AzureはWindowsをベースにして構築されたサービスとなっています。現在、Windowsの製品を中心に使用している企業は導入すべきと言えるでしょう。

また、オンプレミス型との連携にも適していることから、一部をオンプレミス、他のシステムをクラウド化するというように、ハイブリッド型の利用を考えている企業にはおすすめであると言えます。

まとめ

今回は3大クラウドのメリットやデメリットについて解説しました。どのクラウドについても異なる特徴があるため、企業形態や状況に応じて最適なサービスを選択するのが良いでしょう。