近年では、ビジネスにおいてメールのほかにもチャット形式で連絡を取ることも出来るようになってきました。特にリモートワークでは、チャットツールのレスポンスの手軽さと早さは業務効率化の一因になってきています。そのような背景から、チャットツールの運営会社もセキュリティ強化や機能の拡充を行っており、アップデート等により品質が向上してきています。
今回は、複数あるチャットツールの中でも代表的な4つのチャットツールを解説、比較していきます。
チャットツールの種類と特徴
基本性能はどのツールも大差はありませんが、細かい機能が異なりますので、それについては後述する個別の特徴をご覧ください。
チャットツールは種類も多く、選定が非常に難しいため、次の表では、基本性能はどれも変わらないことと値段の違いを把握して頂ければと思います。
Chatwork
概要
国内利用者数No1を誇るチャットツールとなっており、運営会社も日本国内にあります。そのため、日本人向けに機能が備わりながらも、英語・台湾語・タイ語・ベトナム語・スペイン語の6か国語にも対応しており、外資系との連絡としても有用です。
チャットツールとしては海外ならSlack、国内ならChatworkと言われるほどの知名度となります。(導入事例:大日本印刷、GMOインターネット、サイバーエージェント)
特徴
タスク管理が非常にしやすいことであり、他者からのタスクを受けることも可能のため、チャットツール兼タスク管理ツールとしても使用できます。また、社外の方のアカウントの追加も容易なため、外注先や営業先にも使いやすい特徴があります。
Slack
概要
Slackはアメリカ発のチャットツールとなっており、元々はゲーム開発者向けに作られたこともあって、使用者はエンジニアやベンチャー企業系が多くなっています。しかし、現在では2019年時点でデイリーアクティブユーザーは1200万まで増加しており、外資系企業や中小企業でも導入され始めています。(導入事例:DeNA)
特徴
外部から連携できるサービスが2200以上(2021年時点)あり、各種SNSやカレンダーなどのアプリケーションから通知やSlack上に自動投稿するような設定が可能です。
また、元々のターゲットからエンジニア向けにプログラミングのコードを共有する機能があるため、開発を重ねるエンジニアから注目を浴びています。
Google Chat
概要
Googleといえば検索エンジンを始め、Googleドキュメントや、スプレッドシートなどのデータの共有に強みを持っている企業です。細かい説明は省略しますが、2021年に一般ユーザー向けにリリースされており、比較的新しいサービスとなります。以前はHangouts Chatという名称でリリースされていましたが、度重なる方向転換の末現在の名称になっています。(導入事例:帝国ホテル、ビッグローブ、森ビル)
新しくリリースされただけあって、機能の拡充が著しく行われており、2021年12月にはGmailアプリでGoogle Chat機能である音声・ビデオ通話ができるようになりました。
特徴
Googleのサービス連携が非常に使いやすく、導入のハードルが非常に低いツールとなっています。メールとチャットの垣根がなくなってきた今日ではGmailと同画面でGoogle Chatが使用できる点が使いやすさの点で評価されています。さらには、2021年10月のオリコンランキング【ビジネスチャットツール】部門において第1位を獲得しているため、信用度も上昇しています。
Microsoft Teams
概要
ビジネスツールの標準ツールとして扱われているExcel、PowerPoint、Word、Outlook、Accessを開発しているMicrosoftからリリースされているチャットツールです。開発企業だけあって、Google系のビジネスツールよりも共有がし辛いExcelなどの共同編集が安易にできるようになっています。(導入事例:IKEA)
特徴
各種Microsoft系のソフトを社内でヘビーユーズしているのであれば選択肢に入るツールの一つであり、Microsoft365のライセンスに付随しているツールのため、既に契約している企業であれば導入コストがかからないメリットがあります。さらに、Microsoftは多言語にも対応できるように約40か国語に対応しているため、グローバル企業にとっては非常に有用になります。また、操作のしやすさは他のチャットツールに遅れをとる印象を受けますが、拡張性に優れているため少しずつ自分好みに使いやすくできることも特徴になります。
どれを選べばいいか
どれも似た性能を持っていますが、簡潔にそれぞれの特徴から選ぶのであれば
国内での使用のみ、タスク管理、手軽さやコストを抑えるならChatwork
拡張性重視、外資系企業やエンジニアとの連絡がある場合はSlack
オリコン1位の扱いやすさや、Google系ソフトの共有等があればGoogle Chat
拡張性により好みに仕上げたい、Office系ソフトの共有等があればMicrosoft Teams
気をつけたいのは社内のみで使うツールなのか、それとも社外とも連絡を取るのかという点です。チャットツールはその性質上、コミュニケーションを取る相手が導入をしていないと機能しません。また、基本的には無料のお試し期間から使用してみることで、機能や互換性などの気づきによりどれが合っているか分かってくるでしょう。その上で有料契約を結ぶと良いでしょう。
まとめ
コロナ禍の影響もあり、チャットツールの重要性は年々高くなってきています。今後も政府ではリモートワークの推進を継続する方針のため、導入するメリットは非常に大きいでしょう。
その中で、自身の企業にあったチャットツールを選ぶためにも、「自社の主要ソフトはなにか、社外の主要ソフトは何か、または社内の連絡し易さを重視するのか」等を考えてみてください。
面と向かったコミュニケーションが難しい現代において、オンラインでのコミュニケーションが重視されていくことは明白のため、少しでも企業にあったチャットツールを選んでもらえればと思います。
起業においては事業以外にも気を配らなければならない事項が多いため、このような起業や事業のことについてもぜひキャシュモにご相談ください。