あけましておめでとうございます。今年も皆様が会社を経営する上で、少しでも役に立つ情報や、気付きを与えられるような記事にしていきたいと思います。
経営者の仕事は「企業の方向づけ」「資源の最適配分」「人を動かす」の3つです。今回はそのうち最も重要な「企業の方向づけ」の中から、ミッション・ビジョン・バリューの設定について取り上げます。
良い会社の定義
企業の方向づけや、ミッション・ビジョン・バリューの設定は、自社が「良い会社」になるために行います。皆様は「良い会社」と聞いて、どのような会社を思い浮かべますか?様々な考えはあると思いますが、北青山コンサルティンググループでは以下のように定義しています。
①お客様に喜ばれる商品・サービスを提供して社会に貢献する会社
②働く人が幸せな会社
③高収益な会社
この定義では、順番も大切です。高収益であることは、上の2つの結果として得られるものであり、働く人の幸せも「お客様に喜んでいただく」ことによって得られるものである必要があります。
ミッション・ビジョン・バリューとは何か
良い会社づくりに必要なのが、ミッション・ビジョン・バリューです。
経営者が「何をやるのか」「何をやめるのか」を明確にしなくては、良い会社にはなれません。その判断基準となるのが、ミッション・ビジョン・バリューです。意味はそれぞれ以下のとおりです。
ミッション : 経営理念 = 企業の存在意義、果たすべき使命・役割
ビジョン : 当面の目標 = 企業が目指す将来像、あるべき姿
バリュー : 行動規範 = 組織が共有する価値観
これらが明確に定まっていることと、社員全員に浸透していることが良い会社への第一歩です。
社員に浸透させることが重要!
ミッション・ビジョン・バリューは定めているだけでは意味がありません。社員に浸透していて初めて価値が生まれます。
世の中には、似たような戦略を立てている企業なのに、成果が全く異なることが多々あります。その差が生まれてしまうのは戦略を徹底できている企業と、徹底しきれない企業に分かれてしまうからです。ミッション・ビジョン・バリューが明確で、従業員に浸透している企業は、戦略を徹底できる傾向にあります。
このことはアメリカの大ベストセラー、「ビジョナリー・カンパニー」に詳しい調査結果とともに取り上げられていますので、興味がある方はぜひご一読ください。
ミッション・ビジョン・バリューを他社や本などから引用して作成しても意味がありません。経営者が自分で考えて、先頭に立って実践することで、他の社員に浸透し、価値が生まれます。まだ設定していない方は頭を悩ませ、設定している方はそれに則した行動を心がけていくことが大切です。
<良い会社チェックリスト>
□経営理念(ミッション)と行動規範(バリュー)を明確に定めていますか?
□5年後の経営目標(ビジョン)を具体的に作成しましたか?
□経営者自身が率先して実践できていますか?また、社員には浸透していますか?