紙の健康保険証は2024年に廃止?健康保険証一体型マイナンバーカードについて解説します

労務お役立ち情報

政府は10月、2024年の秋までに現在の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードとの一体化を行うと発表しました。

マイナンバーカードの普及・促進は、政府が推進するデジタル化の中核とされ、2021年10月から健康保険証としても利用できるようになりました。マイナンバーカードの普及率は現在50%程ですが、紙の健康保険証が廃止されるとなればより多くの人が持つことになりそうです。

今回は、一体化にともなう手続きやメリット、会社の労務担当が知っておくべきことなどを解説します。

一体型カードのメリット

マイナンバーカードは保険証の代わりになるというだけでなく、データの連携や受付の簡素化など様々なことが可能になります。健康保険証として利用する際の主なメリットをいくつかご紹介します。

保険証の切り替えが不要に

これまでは結婚や転職などのライフイベント毎に保険証の切り替えが必要でした。一体化することにより、医療保険者へ手続き済であればそのまま医療機関でマイナンバーカードを保険証として利用できるようになります。

確定申告が楽に

今まで医療費控除を申請する場合は、過去1年分の医療費の領収書を保管しておく必要がありました。しかし、一体化によってマイナポータルで医療費通知情報を管理することができます。マイナポータルからe-Taxに情報連携でき、オンラインにて確定申告を完結することができるようになります。

窓口での限度額以上の支払い(高額療養制度)が免除される

高額療養制度とは、同じ月にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額を超えた分があとで払い戻される制度です。

これまでは高額療養制度を利用する際、事前に書類を準備する必要があり、急な入院などの場合は申請が間に合わず一時的に高額な支払を負担する必要がありました。マイナンバーカードと一体化することで、事前の申請がなくても限度額を超える支払が免除されることとなります。

受付が自動化

顔認証付きカードリーダーで受付が自動化され、本人確認と保険資格の確認が一度に実施可能となります。自動受付となることで人との接触も最小限で済ませられます。

データの連携が可能に

患者の同意を得たうえで、過去に処方された薬や特定健診などの情報を医師や薬剤師に自ら説明することなく、マイナンバーから情報を共有することができます。
データを見た上で診察、薬の処方をしてもらえることでより良い医療を受けることが可能になります。また、緊急で病院を受診した際もマイナンバーカードがあれば情報を連携することが可能です。

参照:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について

マイナンバーカードを健康保険証として利用するには?

健康保険証については会社に入社した際、会社が手続きを行い発行されます。一方、マイナンバーカードを健康保険証として利用する際には、従業員が自ら申し込みと手続きを行う必要があります。
登録する方法は大きく分けて2つあります。

一つ目はICカードリーダー機能が搭載されているパソコン、もしくはスマートフォンを使う方法です。マイナンバーカードと、事前に市区町村窓口で設定している4桁の暗証番号を準備して、マイナポータルにログインして行います。

二つ目はセブン銀行のATMで申し込む方法です。全国のセブンイレブンに設置されているセブン銀行ATMにて登録を行います。この際もマイナンバーカードと4桁の暗証番号が必要です。

現在はマイナンバーカードを健康保険証として利用する場合でも、通常の保険証も発行されます。転職などの際、通常の保険証については返却する必要がありますが、マイナンバーカードについては再度の申し込みなどの必要がありません。

労務の担当者が知っておくべきこと

従業員から一体型マイナンバーカードについて聞かれる機会も増えてくるかと思います。その時に的確にこたえられるように事前に準備しておくことをオススメします。

手続きは従業員自身が行う必要がある

マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合、利用の手続きを行うのは従業員自身です。

社会保険の資格取得手続きをすみやかに実施する

社会保険加入の要件を満たした従業員が入社した場合に、資格取得の手続きが必要ですが、これが完了するまではマイナンバーカードを健康保険証として利用することが出来ません。

マイナンバーカードが便利で使いやすいものであるためにも、これまで以上に速やかに手続き行うことが重要です。

高額療養費を利用する場合の流れを把握しておく

従業員から「急な入院で医療費が高くなりそうなので、高額療養費制度を利用したい」と言われた場合、会社で確認するべき点は2つです。

一つはまずその病院が一体型カードが利用可能な医療機関であるかどうかです。利用可能な病院は受付に下記のようなポスターが貼ってあります。政府は2023年3月末までに、ほぼすべての医療機関で一体型カードが利用できるように整備を進めるとしています。

二つ目は本人がマイナンバーカードを健康保険証として利用登録しているかです。

両方を満たしている場合、手続きは不要です。満たしていない場合には、通常通り限度額適用認定証の手続きが必要となります。

参照:厚生労働省「オンライン資格確認に関する周知素材について
全国健康保険協会「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

まとめ

企業としては従来通り、社会保険の加入や喪失、異動の手続きをしていくことが必要です。また、今後しばらくは紙の保険証もあわせて発行されますので、従業員の方にお渡ししていただくことも変わりません。

マイナンバーを健康保険証として利用することで医療情報のスムーズな共有や、確定申告のペーパーレス化など、多くの恩恵があります。詳しくは、社会保険労務士にご相談してみてはいかがでしょうか。

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