働き方や利用スタイルが変化すると、既存のオフィスでは効率的な業務が難しくなります。この場合、オフィス内装工事を実施することで、理想的な形にオフィスを最適化できます。
デザイン性を高めて企業イメージを発信したり、移転や増床の際にもオフィス内装工事の必要が出てきます。本記事では、オフィス内装工事の進め方や費用相場について解説し、成功する方法についてもご紹介します。
オフィス内装工事のメリットや期間
オフィス内装工事による壁紙やフロアの張替えは、オフィスの見た目と雰囲気を一新できるメリットがあります。この他にもオフィス内装工事には多くのメリットがあり、業績の向上にも貢献するのです。オフィス内装工事にかかる期間についてもあわせてご紹介します。
オフィス内装工事のメリット
オフィス内装工事のメリットから見ていきましょう。
業務効率の向上効果
オフィス内装工事の目的のひとつには、機能性の向上が挙げられます。ビジネスでは事業を進めていく中で、環境変化にも柔軟に適応しなければなりません。
働き方やオフィスの使い方も変化するため、内装工事によるレイアウト変更が必要になります。例えば、コロナ禍でWEB会議が増えると、集中ブースやフォーンブースのような周囲とセパレートされた空間を導入するケースがあります。
集中ブースやフォーンブースの設置にともないオフィスのレイアウト変更と内装工事を行うことで、新しい働き方にフィットしたオフィスとなり、結果として業務効率の向上が図れるのです。
加えて、オフィス内の動線をレイアウト変更により改善することでも、同様に業務効率の向上が期待できます。
コスト削減効果
オフィス内装工事は、現在のオフィスの使い方を見直すチャンスでもあります。特に、照明にかかる電気代や空調設備の費用はランニングコストとして無視できません。
照明をLEDに変え、さらに壁紙も効率的に光を反射するものにすることでコスト削減が図れます。さらに空調設備を消費電力の低い最新のモデルに買い替え、レイアウト変更により風通しを改善すると相乗効果で空調にかかる費用の削減が可能です。
ブランディング効果
オフィスは働く場所なので、見た目よりも機能性を重視されるのは当然のことです。しかしながら、オフィスには外部から顧客が訪れるため、企業イメージをアピールする場所でもあります。
企業のテーマカラーを壁紙に配したり、デザイン性豊かな空間を演出して、訪れた人々にポジティブかつ強いイメージを印象付けられます。オフィス内装工事は機能性を高めながら、同時にブランディング効果も得られます。
環境変化による社員のモチベーションアップ
マンネリは、ビジネスにとっても大敵です。惰性で業務を行うような雰囲気では、オフィスからエネルギーが失われてしまいます。この時、オフィス内装工事は環境を一変させ、オフィスの停滞した空気を一気に打破できる取り組みでもあるのです。
オフィス内装工事による環境変化は社員とって、新鮮な感覚を伴った大きな刺激となり、モチベーションを向上させるでしょう。
コミュニケーションの活性化
イノベーションを求める時、社員間のコミュニケーションの活性化は不可欠です。コミュニケーションは自然に発生するのを待つだけではなく、オフィス内装工事によって積極的に促すことができます。
オフィス内装工事によるレイアウト変更をすることで、円滑なコミュニケーションに適したオフィス環境へと作り変えられます。例えば、コミュニケーションの妨げとなっていたパーテーションを取り除いたり、フリーアドレス型の働き方に適したオープンスペースへの大胆な変更などです。
オフィス内装工事で注意するポイント
オフィス内装工事を実施する際は、注意しなければならない点もあります。
ビル管理会社やオーナー、不動産仲介業者と施工可能な範囲を確認する
オフィス内装工事を検討されたら、まずビル管理会社やオーナー、不動産仲介業者と施工可能な範囲を確認してください。
賃貸契約書の内容に加え、入居している部分の共有部分と専有部分の確認、建築基準法や消防法に抵触しないかという点なども相談して確認しておく必要があります。
オフィス退去時の原状回復工事を考慮する
将来的にオフィス移転する場合は、退去時に原状回復工事を行わなければなりません。原状回復工事にかかるコストは移転費用に含まれるため、大掛かりな内装工事を行うと移転費用全体も高くなってしまいます。
加えて、原状回復工事は入居時の状態に戻すのが目的ですから、内装工事による大幅なレイアウト変更を行うと、その分だけ原状回復工事とオフィス移転にかかる期間も長くなります。
オフィス内装工事にかかる期間
オフィス内装工事にかかる期間は、全体で2カ月～4カ月程度です。一般的に、オフィス内装工事のみにかかる期間は規模により1カ月～2カ月程度の期間がかかります。
これに加え、オフィス内装工事の前にリフォーム業者と行うデザイン・設計・レイアウトなどの打ち合わせにかかる期間が1カ月～2カ月程度です。そのため、リフォーム業者の選定からはじめた場合、オフィス内装工事にかかる期間は全体で約2カ月～4カ月となります。
オフィス内装工事の進め方・費用相場
オフィス内装工事の進め方と費用相場についてご紹介します。
業者選定・見積もり・契約
オフィス内装工事が決定したら、まずリフォーム業者を選定します。次に、業者から見積もりを取り、工事契約を結びます。
リフォーム業者を選定する際は、事前に社内でデザインのイメージや予算を決めておくのがおすすめです。
工事・設計プランの打ち合わせ
見積もりに沿ってデザイン・設計・レイアウト、さらに工事内容の詳細を業者と打ち合わせます。デザインやレイアウトについては、明確なイメージや写真があるほど業者と共有しやすいです。
施工・引き渡し・点検
打ち合わせした内容に従い、工事が始まります。施工後に引き渡しと点検を行えば、オフィス内装工事の完了です。
代金については、オフィス内装工事の前、工事中、完了後に3分割して支払うのが一般的となっています。
オフィス内装工事の費用相場（坪単価）
オフィス内装工事の費用相場は、坪単価で約10万円～30万円が一般的です。この費用相場はベーシックなオフィス内装工事にかかる場合もので、デザインやレイアウトにより金額は変化します。
オフィス内装工事を成功させる方法
最後は、オフィス内装工事を成功させる方法についてご紹介しましょう。
オフィスレイアウトは慎重に決める
オフィス内装工事を成功させるには、レイアウトを慎重に決めるのが重要なポイントです。
オフィスのコンセプトと利用イメージの明確化
オフィスレイアウトが内装工事の成功を左右するのは、費用対効果を最大限に高められるからです。現オフィスの問題を解決するレイアウトでなければ、オフィス内装工事のメリットが得られません。追加工事を行うとなれば、費用面でもデメリットが大きいです。
そのため、オフィス内装工事の実施を決めたら、まずレイアウトのコンセプトや利用イメージを明確化しましょう。はっきりとしたゴールを設定したプランニングであれば、オフィス内装工事のプロセスもスムーズになり成功へと繋がります。
オフィスをゾーン分けする
レイアウトの検討では、まずオフィス内をソーン分け（ゾーニング）します。オフィス機能ごとに大まかな分類を行い、次にそれぞれのゾーンのディテールを決めていくのがおすすめです。
ワークスペース、会議室、エントランスといったようにゾーン分けしますが、目的に従ってゾーン間の関係性も考慮して配置しましょう。
デスク間の距離と動線に配慮する
デスク間の距離と動線にも配慮しなければなりません。社員が快適に働けるオフィス環境を整えるには、デスク間は最低でも1.8m、通路の幅は1mを確保しておく必要があります。
窮屈な環境は圧迫感へと繋がり、集中力を低下させかねません。デスク間の適度な距離間と、適切な動線を作ることが業務効率の向上を実現します。
デザインから施工までがパッケージ化された業者が理想的
オフィス内装工事の中でも難しいポイントとなるのは、リフォーム業者の選定です。スムーズなオフィス内装工事を行うためには、デザインから施工までをパッケージ化している業者が理想的な選択肢となります。
デザイン・設計と工事を行う業者が別になると、スケジュールも伸び手間も増える上、完成イメージを異なる業者と共有するのは難しい面があるからです。加えて、費用面に関してもパッケージ化されている方が安くなるケースが多いため、デザインから施工までを一貫して行う業者がおすすめとなります。
コミュニケーションの取りやすさを重視する（スケジュールや契約内容の相談）
業者を選定する際は、コミュニケーションの取りやすさを重視してください。オフィスレイアウトやコンセプト、さらにデザインに関しては抽象的なイメージを具体化していく作業になります。
納得できるオフィス内装工事にするためにも、コミュニケーションの取りやすい業者であることは重要なポイントです。そして、何らかの事情によりオフィス内装工事のスケジュールが伸びる場合もあります。こうしたケースでもコミュニケーションの取りやすい業者であれば、事前にスケジュールや契約内容について相談しやすいので、トラブルを避けやすいのです。
複数の業者から見積もりを取る
オフィス内装工事の業者選定では、複数の業者から見積もりを取るのをおすすめします。費用面、施工実績や評判などのバランスを比較検討し、自社と最も相性の良い業者をお選びください。
まとめ
オフィス内装工事の進め方や費用相場などについて解説しました。オフィス内装工事は単純な内装の刷新だけでなく、業務効率の向上、コスト削減、ブランディング効果、社員のモチベーションアップやコミュニケーションの活性化といったメリットがあります。
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