クラウド請求書受領サービスの選び方 振込まで任せられるのがベスト

経理お役立ち情報

請求書受領サービスとは、請求書の処理に必要な業務をAIやOCRを用いて効率化するサービスです。本記事では、請求書受領サービスの概要や導入メリット等について解説していきます。請求書受領サービスの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

請求書受領サービスとは

請求書受領サービスとは、請求書の処理に必要な業務を提供するサービスをいいます。「請求書の受取」「スキャン・OCR処理後にデータ化」「会計ソフトへの一括入力」等の機能を活用することで、従来は手作業で行っていた処理業務を大幅に効率化することができます。請求書受領サービスを提供する会社は多数あり、サービスごとに機能が大きく異なります。

請求書受領サービス導入の背景

請求書受領サービスは、導入するケースが増え注目が高まっています。その背景について、以下で紹介していきます。

請求書受領から支払完了までの工程が多い

これまでの請求書業務は、請求書受領から支払完了までの工程が多いことが課題でした。請求書受領サービスを導入し、「請求書を紙やPDFで受け取り、この内容を会計システムなどに手入力し、支払を行う手間」を削減したいというニーズが増えていることも、請求書受領サービスの利用拡大の背景の一つです。特に最近では、請求書を紙ではなくPDFなどのデータで発行する事業者も増えているので、請求書受領サービスを導入しやすい環境になってきていると言えます。

電子化により手間が増えた

自社による電子化は、一見すると業務効率化が図られそうですが、例えば電子帳簿保存のために紙の請求書をPDF化しようとすると、PDF化のための作業やデータの管理などで工数が増えてしまうこともあります。電子化に伴って、これらの手間が発生することが避けられなくなったことも、請求書受領サービスの利用拡大の背景の一つです。

在宅勤務の増加

新型コロナウイルスをきっかけとして、在宅勤務が急速に拡大しました。在宅勤務では、紙帳票をなくし電子化することが不可欠です。しかし、紙ベースの請求書も未だに多く、請求書処理のために出社しているケースもあります。これらの課題を解決し、多様な働き方への対応が必要となったことも、請求書受領サービスの利用拡大の背景の一つです。

請求書受領サービスの導入メリット

請求書受領サービスには、大きく6つの導入メリットがあります。メリットをしっかりと理解し、自社の状況と比較して導入を検討しましょう。それぞれ解説していきます。

受取業務の効率化

請求書受領サービスの導入により、請求書の受領窓口をクラウドサービスに一元化することで、一括管理によって受取業務の効率化を図ることができます。従来の受取業務では、「受領後内容確認」「上長承認」「支払プロセス」「経理へ提出」と工程が多いことが課題でした。請求書受領サービスでは、請求書に記載された内容をデータ化してくれるので、担当部署と経理などの関係部署とのやり取りもスムーズに行われ、業務のスピードアップが期待できます。

クラウド格納による紙管理の手間削減

請求書受領サービスの導入により、紙管理の手間を大きく削減することができます。請求書受領サービスの担当者が、請求書の代行受領から「請求書スキャン」「手作業による入力」「クラウド格納による保存」を行うため、自社の担当者の工数を増やすことなく一元管理することが可能となります。また、クラウド上に請求書のデータが保存されるので、電子帳簿保存法に対応したサービスを利用すれば、請求書の紙を保管・管理する手間から解放されます。

承認プロセスの可視化

請求書受領サービスの導入により、承認プロセスが可視化されます。請求書を受領してから処理が完了するまでのプロセスを、ステータス機能を用いて一目で確認することができます。これにより、対象となる請求書について誰がどのような処理をしているかが明確となり、トラブル発生時にも速やかに状況を把握することが可能です。

振込データの作成にも対応

請求書受領サービスの導入により、振込データの自動作成に対応することができます。OCRによって作成されたデータから口座情報を自動取得して、全銀協フォーマットによる振込データの作成が可能です。また、AIの解析による振込情報の自動入力や、支払管理台帳による振込業務管理の可視化などを提供するサービスもあります。

システム連携

請求書受領サービスの導入により、外部のシステムと連携して業務を効率化することができます。例えば、会計システムと連携することができれば、手作業で請求書の情報を転記する必要がなくなります。また、振込データの作成まで自動化すれば、振込業務にかかっていた工数を削減することができます。システム連携の方法には、出力されたCSVファイルを連携対象となるシステムにインポートする方法が一般的です。また、APIを介して直接情報を連携する方法もありますので、連携方法については導入前に確認しましょう。

電子帳簿保存法やインボイス制度に対応

請求書受領サービスの導入により、電子帳簿保存法や、2023年度から導入される消費税のインボイス制度に対応できます。外部のサービスである請求書受領サービスを活用することで、ユーザーは意識することなく最新の制度に対応したサービスを利用することができます。

請求書受領サービスを選ぶポイント

請求書受領サービスを提供する会社は多数あるため、選定に際してはいくつかポイントを押さえて確認する必要があります。ここでは、代表的なポイントとして5つ紹介します。

サービスのタイプを知る

請求書受領サービスが提供する内容はサービスによって異なります。タイプごとに提供している内容には以下のようなものがあります。

・受領代行サービスを提供しているタイプ
・スキャンは自社で行い、PDFをアップロードすることでデータ化するタイプ
・取引先に請求書を登録してもらうタイプ

それぞれのタイプについてしっかりと把握し、自社の課題解決に最適なタイプの請求書受領サービスを選定しましょう。

電子化項目の確認

請求書受領サービスによって、電子化する項目を確認することも重要です。「請求書のどの項目を電子化するのか」「検索時にはキーとなる項目を何にするのか」「他システムとの連携や二次活用では具体的にどの項目は使用するか」などを、請求書受領サービスの導入前に確認するようにしましょう。

OCR精度

データ化する際のOCRの精度は必ず確認しましょう。自社で受け取っている実際の請求書を、サンプルとして確認するのが有効です。また、OCRだけではなく、オペレーターによる二重チェックがあるかどうかも確認すべきポイントです。

原本の保管期間

請求書を電子化する際には、請求書原本の保管場所や保管期間について確認しましょう。また、保管期限を過ぎた場合の廃棄方法についても知っておく必要があります。これらは、サービスの内容によって大きく異なる部分なので注意が必要です。

目的に沿った機能の有無

請求書受領サービスが提供する機能が、自社の目的に沿ったものであるか確認しましょう。請求書受領サービスには、「請求書のデータ化」「仕訳・振込データの作成」「承認ワークフロー」「受領代行サービス」など様々な機能があり、サービスによって提供する機能は異なります。自社の課題解決に必要な機能を備えているかどうかを、事前にしっかりと把握しましょう。

まとめ

本記事では、請求書受領サービスの概要や導入メリット等について解説してきました。請求書受領サービスは、提供する会社によって機能が大きく異なります。自社の請求書業務について、自動化する範囲や他システムとの連携などを具体的に決定し、ポイントを押さえてサービスを選定するようにしましょう。

キャシュモでは、請求書受領サービスはもちろんのこと、財務・経理の専門家や、税理士・社労士がワンチームでバックオフィス業務のアウトソーシングや、各種経営課題へのアドバイスを提供します。請求書に関しては、クラウドシステムを駆使し、請求書の受領や記帳から、振込や納税などを一気通貫で対応します。請求書の処理を始め、バックオフィス業務の効率化に興味をお持ちでしたら、是非キャシュモにお問合せ下さい。

経理お役立ち情報
この記事が気に入ったら
いいねをして、cashmoをチェックしよう!
FOLIO

タイトルとURLをコピーしました