ここ最近、運動会等のイベントを実施する会社も増えております。今回は、社内イベントがモチベーションを向上する方法としての活用法について考えます。
社内イベントが見直される背景
一時期は社内イベントが低調となった時期がありますが、近年再び注目されるようになりました。かつての「会社の繁栄=社員の繁栄」と単純に受け入れられた時代から大きく変わり、バブル崩壊やその後の経済低迷を経て会社の繁栄と社員の繁栄が必ずしも一致しないという認識が昨今では一般的となっています。また、最近では、非正規社員の増加や人手不足も起こっています。社内イベントが注目されるのは、このような状況下で、社員・パート・アルバイトのモチベーションや求心力を高める必要性を感じておられる経営者が多くなっているのが背景にあるのではないでしょうか。
モチベーション向上に役立った社内イベントの事例
昨年10月にみずほファイナンシャルグループがグループ各社の社員と家族の7000人を総動員したイベント「みずほフェス2015」を実施しました。このイベントは、運動会やフットサル教室、物産展を開催し、さらにクライマックスとして2千人余が参加して人文字のギネス世界記録への挑戦まで行ったのです。(ギネス記録達成)
このイベントは、みずほファイナンシャルグループとして高品質の金融サービスを提供するためにはグループ各社のコミュニケーションの加速や一体感の醸成が不可欠との認識から企画されました。「『ワンみずほ』のカルチャーを全社員が感じられるイベントにしてほしい」というCEOから与えられたミッションを7名の若手社員が企画し実現したのです。
中心となった若手社員、上司や同僚たちは真剣にグループのことを考える貴重な経験をし、参加した一般社員間でも非常に盛り上がり、グループとしての一体感を高める効果があったとのことです。
モチベーションアップを成功させる社内イベントの条件
ただ、単純にイベントを開けば、会社への帰属意識が高まりや風通しが良くなりモチベーションが上がるわけではありません。
モチベーションアップ効果を高めるには、そのイベントに参加したことで、社員が「感動」できることが一番です。会社の目指すミッション(会社の存在意義)が社会に与える価値を実感できたり、社長の熱い思いや上司の人となりに共感したりすることを体験できることが求められます。
このような体験を社員にしてもらうためには、それなりの準備が必要です。
第一にイベントの目的が納得感のある価値あるものであること、そして、準備段階から社員の間で共有すること、そして、その目的に向かって全員で協力する体制をとることが重要です。イベントを成功させることで感動に結び付く達成感を全員で共有できる仕掛けとなります。
そして、なるべく多くの社員が参加することです。可能であれば、正社員のみならず、パート・アルバイトの方たちにも参加をしていただくのがベストです。みずほのギネス世界記録の例でも多くの参加者によって達成されたところに価値があります。
企画・運営も重要です。トップの熱い思いへの共感も重要ですが、社長が演壇からただ話すのでは、一方的に聞くだけとなり、感動を与えるところまでには行きつかないでしょう。社長が起業の際の苦労談や経営ミッションが腑に落ちた瞬間を追体験できる企画や普段怖い存在の部長の優しい人となりが見えるような企画作りが大切です。
社内イベントの成功には、真剣に目的の実現を目指すプロジェクト運営が求められます。参加者の視点からの発想も大切ですので、若手社員中心のプロジェクトチームの発足が効果的と思います。
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弊社でも、フットサル大会以外にも社員旅行や暑気払いなどの数々の社内イベントを実施しております。社内イベントの活用法にご興味のある方は、ぜひ、ABSにお問い合わせください。